経済・政治・国際

2011年4月13日 (水)

輸入規制とサイン証明

ブリスベンに住む友人から、度重なる余震を心配するメールが届きました。

大きな余震が続いているのにビルが倒壊しない日本の建築技術の素晴らしさや

わずか1ヶ月で一部オープンした仙台空港の驚異的な復旧、

原発にしても、チェルノブイリに比べればはるかに対応がいいこと、

日本はトップのリーダーシップに欠けるが、現場の人たちは素晴らしい・・と。

ブリスベンでは3ヶ月前に起きた大洪水で閉鎖になった駐車場が未だに復旧せず、

日本の復旧の速さに驚いているそうです。

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さて、震災関連情報、今日は海外への輸出関連です。

【輸入規制に対するサイン証明について】

原発事故の放射性物質の流出の影響により、現在、日本からの輸入品に対して、多くの国で輸入規制がされ、企業に対して輸出貨物への放射性物質に係る証明を求められています。

どの程度の証明が必要かは、明確な基準があるわけではないそうです。

放射性物質の検査機関は大変な混雑で、現在では4週間待ちの状況とのこと。

しかし、何らかの証明がなければ輸出ができませんので、企業が作成した、客観的にその内容が確認できる記述に基づく宣誓書に対し、東京商工会議所の証明センターがサイン証明を行っています。

詳しくはこちらをご覧ください。↓

http://www.tokyo-cci.or.jp/shomei/Business_Certificate_News/20110325_radioactivity_level_rev01.pdf

食品や香料などについては難しいかもしれませんが、工業製品についてはこの雛形でほぼ通関を通ることができるそうです。

また、各国の輸入規制などの状況はジェトロのHPで日々更新されていますので、こちらもご覧ください。↓

http://www.jetro.go.jp/world/shinsai/

Image647_2 

上の写真は、夫が撮影した昨日の千鳥が淵。満開の桜。

両親やブリスベンの友人にも見せてあげたかった、今年の東京の桜です。

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2011年2月 3日 (木)

中小企業の国際展開

先日、東京商工会議所の中小企業国際展開推進委員会に出席しました。

少子高齢化に伴ってビジネスマーケットが大きく変化することはだいぶ前からいわれています。

ただ、日本の海外売上比率はまだまだ低く、他の先進諸国と比べて内需の割合が多いということがわかりました。

スウェーデンにおいては80%以上が海外への売上、日本と同じように人口が減少傾向にある欧州諸国では海外売上高の割合が多くなっているのに、日本ではまだ20% 弱です。

内需だけで売上を伸ばすことが難しくなるため、企業が生き残るためには、マーケットを海外に向けることが必要になるでしょう。

また、所得階層にも、大きな変化が出ています。

ここ20年間の推移を見ても、新興国の伸びはすさまじく、一人当たりの所得は、例えば中国は5倍、ベトナムは3倍になっています。

かつでは安い人件費で製造拠点を置くために有利と思われていた国でも、むしろ消費者として、つまり販売の拠点を置くために相応しい国に変化しつつあるということです。

今後のマーケットの展開を考えるとき、各国の人口ピラミッド(年齢ごとの人口)を比較すると興味深いものがあります。

インド、ベトナム、インドネシア、マレーシアなど、アジアの新興国の多くは、全人口の中に占める低年齢層の割合が大きく、三角形になっています。

ベトナムでは30歳以下の人口は全体の60%、カンボジアは66%だそうです。

このことは、その人口の多い層をターゲットにしたマーケットの可能性があるというヒントにもなります。

しかし、アジア諸国をとっても、その変化は大きく、数年前の情報では事実を正確に把握することはできません。

政治の不安定要因などもありますが、そんなリスクも充分考慮の上で、海外展開をすることが中小企業でも当たり前になる時代がすぐそこまで来ているような印象を受けました。

東商の委員会でいただいた一覧表はとても興味深いものでした。

上海、北京、大連、天津、青島、インド、ベトナム、タイ、インドネシア、カンボジア、ラオス、ミャンマー、フィリピン、マレーシア、シンガポール、それぞれの国(都市)ごとに、人口、面積、一人当たりGDP、法人税、優遇制度の評価、外資企業の可能性、外資進出評価、宗教、人種、ビジネス言語、関税、労働賃金、政治、現政権存続年数、対日感情、ODAドナー上位3国、等の項目を比較して一覧にしたものです。

ただ、海外進出は、もちろんいいことばかりではありません。

アンケート結果によれば、中小企業の場合、品質管理の困難性を課題と捉えている企業が多いようです。

信頼できるビジネスパートナーを現地で見つけることも大変重要になるでしょう。

東商では、そんな中小企業の実情に鑑み、国際展開推進に関する具体的な方策を検討するとともに、海外進出したときの支援などを強化するためにも、この委員会を通してガイドラインを設定することも考えているそうです。

先日、弊社のお客様からも、今まで安定した製造拠点としていた中国から、別の国への展開を検討しているという話を伺いました。

今後、さらに情報を入手して検討する予定です。

国内需要は落ち込んで閉塞感がありますが、新たな展開を思うとなんだかワクワクします。

リスク情報を集めること、自分の目で見ること、そして確信した上で、進んでいけたらと思います。

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2010年10月16日 (土)

円高とマインド

朝から爽やかな空が広がりました。

もう花は終わったと思っていた金木犀の横を通り過ぎたとき、かすかに甘い香りがしたので、引き返してよく見たら、ほんの少し、遅咲きの花がほころんでいました。

10月半ばなのにまだ夏日もあり、異常気象です。

また、オーストラリアでも大雨が続く異常気象だと、ブリスベンの友人からのメールに書いてありました。

今年度上半期の経済を支えていたエコカー補助金などが終了し、急激な円高と追い討ちをかけるような異常気象で、経済の回復にいい話はなかなか見つかりません。

一昨日のブログでは私も、「円高が止まらない」等と、不安をこぼして暗い気分になってしまい、反省…していますthink

15年半ぶりの円高更新」は、テレビのニュース速報にもなりました。

しかし、ほんとうに今の円高はそんなにひどいのでしょうか…15年前の円高の時と比較して考えてみましたeye

15年程前は、円高で個人輸入が流行り、私も紅茶やストールを個人輸入しました。

まだ当時はインターネットもなかったのでFAXと郵便だけでした。

美しいカラーのカタログを、フォートナム・メイソンやハロッズなどから取り寄せて注文し、楽しんでいました。

実は大企業については、現在は徐々に世界的なグローバル生産体制に移行しているため、円高の影響は昔ほどではないはずです。

また、輸出の競争力とデフレのため、物価上昇率も考慮した実質実効為替レート(※実効為替レート:全世界の為替を反映したもの)でみると、円はそれほど高い水準ではないことがわかります。

ただ、名目実効為替レートは高くなっていますから、その数字は企業マインドにも消費者マインドにも大きな影響を及ぼし、当然、その不安が株価にも影響するという悪循環に陥ります。

80年代の円高などは、経済の強さを現したものでしたが、今回の円高の原因はまったく異なるものです。

先行き不透明な中で、消去法で円が買われている、つまり金融システムの頑健性が評価されているというだけのようです。

経済全体の回復には、長期的にはマインドに好影響を及ぼすような要素が必要です。

世界における日本の優位性を常に意識しながら、日本が誇るサービスや品質のきめ細かさをアピールしていくことは、中小企業でも可能だと思います。

実質実効為替レートと名目実効為替レートの推移は、日銀のHPで為替統計を見るとわかります。

     ↓

http://www.stat-search.boj.or.jp/#

上記のページの「為替」の指標から、系列設定を過去15年で設定してみると、よりわかりやすいでしょう。

せめてマインドが冷えないように、この円高不安を煽り過ぎないように、日銀でも、もう少しわかりやすいように説明してくれるといいのに、と思うのですが…confident

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2010年9月 9日 (木)

マジック4%

日銀の調査統計局の方のお話を聞く機会がありました。

世界経済成長率の1971年から2009年までの単純平均を計算すると4%になります。

そして興味深いことに、経済成長率が急落するときは、4%を超える成長率が続いた直後なのです。

好景気で加熱し過ぎると、その歪みから様々な調整が必要になり、急落するのでしょうか。

不思議なことに、この40年の経済成長率の時系列をグラフを見ると、それが顕著に出ています。

このことを、マジック4%と呼ぶのだそうです。

リーマンショックの影響で、2009年の世界経済は史上初のマイナス成長になりました。

その前は、なんと56年も、4%を超えた成長が続いていて、まさに加熱状態が続いていたことがわかります。

何事も度が過ぎたものは、その後の反動が大きく、落ちていくのも早いといいますが、経済成長率という客観的な数字から、そのことをはっきりと読み取ることができました。

そういえば、易経でも同じようなことを学びました。

加熱しないよう、自ら努めてブレーキをかけながら、緩やかに上昇することがいかに大切か。

経済成長率の時系列の40年どころか、4千年も前からの原則なのでしょう。

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Photo今日の東京は、台風一過の青空が広がり、爽やかな一日でした。

和田倉噴水公園の噴水が涼しげです。

週末にかけてまた猛暑になるそうですが…coldsweats01

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2010年2月22日 (月)

デフレの実感

先日ふと、20年前とあまり物価が変わっていないのではないかと思ったら、昨日の朝刊に「物価が17年前と同水準に戻った」、という記事が出ていました。

長いデフレから脱却できずにいる日本経済の深刻さを改めて感じます。

20年ほど前、会計士の試験に合格して監査法人に入ったとき、初任給は当時の大卒の初任給よりも5割ほど高かったような気がします。

当時オフィスがあった青山周辺のランチは千円を超えるのが普通でした。

一人暮らしをしていたのでランチの千円は辛く、なるべく青山を離れて関与先で仕事ができるようにと願っていたことを覚えています(幸い、私は外に出ることが多く、助かりましたが…)。

20年過ぎた今でも、青山などではランチは千円を超えますが、もう少し安くて美味しいものもあります。

ところが人件費は物の値段とはあまり関係なく、20年前より確実に上がっています。

ということは、人件費が中心を占めるビジネスの場合、20年前よりも利益が出しにくくなっているということです。

給料は上がり、物の値段は下がっているので、個人の可処分所得は相対的に増えているはずですが、その分、企業の経営が大変になっているということになります。

ランチの値段が一番考えやすかったのですが、食品や衣料品などの必需品だけでなく、レジャーなどにかかる宿泊代、旅費などもあまり変わっていないどころか、物によっては安くなっています。

そんな状況の中で、企業が利益を確保することは簡単なことではありません。

主なコストは人件費ですから、いろいろな働き方や契約形態を考えながら利益を出せるようにしていかないと、このひどいデフレの中、生き残るのが大変です。

しばらくはデフレを脱却できないことは覚悟しなければなりません。

その上で、どのようにお客様に納得していただける付加価値を提供するかを考えなければなりません。

そして付加価値を生み出せる能力を育て、評価することも、大きな経営課題です。

既成概念にとらわれることなく考え、工夫する時代にきているのだろうと思います。

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2010年2月17日 (水)

世界経済の現状から思う

世界経済の現状と中期的展望についての講演を聞く機会がありました。

誰もの関心は、いつこの経済が回復するのか、ということ。

今日のお話では、新興国は比較的回復の先が見えるが、先進国は先が見えない…アメリカ経済が悪いとはいえ、やはり大国なのでドルはそれほど弱くなく、経済の2007年水準への回復時期としては、アメリカ経済は2011年、ヨーロッパ先進国は2012年、そして日本は2013~2014年頃、という予測で、日本経済の回復の遅れは相当深刻だというお話でした。

おそろしいことにデフレ脱却が進まない日本経済の名目GDPは20年前の水準と変わっていないのだそうです。

聴衆がほとんど経営者のその会では、講演の後、空気が沈んでしまいました…

ではどうすればいいのか?という質問に、「経営者は一番しっかりしなければいけない」と一言。

この経済状況においては、誰の話でも、結局はそこにいきついてしまうのだと頷いてしまいました。

ここ数年、世界的にも政権交代が多く、野党が政権をとったものの、保守も革新もごちゃごちゃになっているのが現状。

グローバルな価値観の変動の中で、何が正しいのか、混沌としているのは我が国だけではなさそうです。

そんな時期であることを経営者は認識して、果たして自社が何ができるのか、生き残りを模索しなければなりません。

しかし、希望もあります。変化する制度や市場にはチャンスもあります。

それを生かしながら、常に目は国内外に広く向けていくことが必要なのです。

ただ、今日のお話は、経済を規模から捉えているので、規模の面からみた成長が、果たして成熟社会に相応しいのかどうかの価値観は、別のものだろうとも思います。

これから私たちが目指すものはますます多様化し、違った形になっていくのかもしれません。

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2009年12月 9日 (水)

歴史の流れを洞察すること

昨日、西原春夫先生の講演を聴きに行きました。

西原先生は、元早稲田大学総長、現在、アジア平和貢献センターの理事長をされていらっしゃいます。

『日本改革論に必要なものの見方』というテーマでしたが、世界の中でこれから日本はどのような方向へ行くべきか、ということをわかりやすくお話していただきました。

未来を考えるときに大切なものの見方は、歴史の流れを知ることだそうです。

人類全体の歴史、特にヨーロッパ3千年の歴史から概観すると流れがわかりやすいということです。

歴史は、常に新たな道具が発見され、それによって経済政治機構が急激に発展した流れになっています。

ここで新たな道具とは、蒸気機関、電気、自動車、航空機、半導体、そしてパソコンと、その時代を大きく変えるきっかけになったものです。

その道具によって、よい成果も悪い効果も現れます。最近では、その悪い効果が、金融恐慌や環境問題と見ることができ、歴史の流れは法則的なものだとおっしゃいます。

未来を考えるとき、現在の問題点だけから考えると、正しい方向を見つけることができません。

未来は過去から現在に至る延長線上にあるので、その流れを洞察して考えることが大切なのです。

歴史が不得意だった私にとって、とても新鮮でした。

そのような観点で歴史の流れを勉強できたら、全ての歴史上の出来事も、大変興味深いものになると思いました。

かつて日本は中国から基本を学び、そこから独自の日本文化を創ってきました。

それは、広大な国土をもつ中国のものを、狭い国土にそのまま持ち込むことができなかったから仕方がなかったことだったとしても、日本人の繊細さ、勤勉さによって、精密で質の高い、日本ならではの新しい物を創りあげたのです。

これは日本が誇るべき個性であり、このことをよく考え、本来の強みを見直すことも、今後の経済発展の鍵になるのではないかということでした。

先日、テニス仲間のCさんから、最近の中国経済の話を伺いました。

Cさんは中国人ですが、日本に長年住んでいらっしゃって、日本で会社を経営し、毎月、北京にも出張されています。

中国経済は大変活気があり、北京の発展も目覚しいとのこと。

資源を豊富に持ち、人口も多く、これからの発展が期待される中国は、今や先進諸国から頼られ、先進国をリードする立場になる要素を充分に持っています。

Cさんから、日本から輸入した新幹線を、今度は中国が、ロシアやアメリカに輸出するのだと聞きました。

驚きましたが、ちょうど今朝、テレビのニュースでもそのことが特集になっていました。

JR東海が、新幹線をシステムごと海外に輸出しようと、海外向けにプレゼンを行っていることを知りましたが、ライバルは中国や韓国ということでした。

そして、新幹線の輸入を検討しているベトナムの担当者は、日本の対応が遅いという感想をもらしていました。

韓国も中国も国策で動いているのですから、対応の速さには敵わないのかもしれません。

これから日本はどうなるのだろう…多くの人が不安に思う昨今ですが、歴史の流れの中から、そして世界の動きの中から、現在における問題がなぜ発生したのかを考えれば、それに対して日本だからこそできることが見えてくるような気もしてきました。

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2009年10月 3日 (土)

シンガポールでの長い一日

Pa021288 昨日の午前中はErnst & Youngのオフィスでシンガポールの会計と税務についての研修でした。

建設ラッシュのシンガポールですが、18階のオフィスの窓からは大規模な開発がされている現場が眼下に見えました(写真はオフィスの窓から見える建設現場です)。

あちこちで高層ビルが建設中で、海の近くには広いカジノセンターも建設されています。

人口が400万ほどしかない、面積も淡路島程度の広さのこの都市に、なぜこんなにたくさんのビルを作るのかと驚きますが、小さい政府のダイナミックな施策によって、世界中からお金も人も集まっているのです。

この金融危機の影響もあまり受けず、海運、金融、ハイテク産業など、政府が承認した業種に対しては特別な優遇税制があり、もともと税率が低い上に、ほとんど無税になってしまう業種もあります。

研修を受けながら、ああ、これでは日本にはお金も企業も集まらないなぁ…と思いました。

例えば、シンガポールに居住する日本人が、株取引で儲けても、海外からの所得があっても、すべて税金がかからないのですから…世界中のお金持ちが集まるわけです。

Pa021291 その後、シンガポール公認会計士協会の皆さんと一緒に、インターコンチネンタルホテルの中華料理店で昼食懇親会の後、公認会計士協会のオフィスへ(写真はオフィスのビルです)。

シンガポールの会計士業界事情などの説明を受け、情報交換会となりました。

Pa021293 それから最後の訪問場所、Baker Tilly オフィスへ。

ここは世界規模のファームと提携している中堅の会計事務所です。

事務所の経営戦略、品質管理などのお話を伺いました(写真はBaker Tillyオフィスの受付で)。

どこの訪問でも、中身の濃い、充実した勉強をすることができました。

また、訪問先の説明してくださる方も、こちらの千代田会のメンバーも皆、真剣で、ぎりぎりの時間まで休む間もなく動き回り、とても長い一日でした…

研修が終わるとErnst & Young Baker Tillyの方と一緒に食事です。マリーナ・マンダリンのイタリアン、ボローニャで。

私はBaker Tillyのパートナー会計士の方と席が近かったので、シンガポールの会計士業界の女性の割合を聞いてみたのですが、日本の逆で、女性の割合がとても高いことに驚きました。

会計を学ぶ学生は女子学生のほうが多いのだそうです。

マンダリンホテルの化粧室で、手を洗ったあとにどこで拭こうか困っているように見えた、白髪の上品な雰囲気の老婦人がいらっしゃったので、「エアータオルか、紙のタオルか、どちらかを使えますよ」、と声をかけたら、「エアータオルは風がとても気持ちが悪いから紙のほうを使うわ」と答えてから、彼女の身の上話が始まりました。

イングランドから来てホテルに滞在していること、百歳になるお父様が亡くなったけど、今も心の中に生きていること、今は自分の時間がたくさんあって、教会活動、ガーデニング、お裁縫、旅行、いろいろなことを楽しんでいること、オーストラリアに友達がいること…止まることがなく、そのうち手を握って話をされるので、そこを抜けられなくなってしまいました。あっという間だったのに、結構時間が経っていて…不思議な感じがしました。

長い長い…一日でした。ヘトヘトになって部屋に戻ったら9時半でした。

今日は最終日。

午前中は観光を楽しんで、午後は買い物に出かけようかと思っています。

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2009年3月18日 (水)

自己査定を通して中小企業の厳しさを思う

今週は火曜日の朝から2泊3日で東北出張です。

某金融機関で自己査定の状況を伺っています。自己査定というのは、金融機関の企業や個人への貸出金などを個別に査定して、回収の危険性や価値の毀損の危険性の度合いにしたがって区分する手続です。

昨年末の政府の緊急経済対策の一環で、貸付金について条件緩和をしても一定の条件を満たせば『条件緩和債権』を解除できることになりました。

『条件緩和債権』とは、金利や返済期限、等の約定条件を緩和させる改定を行ったものですが、本来は条件を緩和すると、債権の区分がランクダウンして不良債権になってしまいます。不良債権になると銀行はその会社との取引をそれ以上継続することが難しくなることもあって、なるべく『条件緩和債権』にしたくないのです。

この『条件緩和債権』の解除により、条件を緩和して、その後も継続して取引を続けることが可能になったのです。そのことを金融機関内の文書では「卒業」と、表現していました。決して個々の融資先の業況が改善されたとかではなく、基準が変わったというだけのことなので、本来の「卒業」とはちょっと意味が異なり、むしろ「中退」みたいな気もしますが。

貸付先ごとの自己査定資料を見ながら、地方の中小企業の厳しい状況を感じます。思えば、地方の中小企業はずっと不景気が続いていました。バブル崩壊後から長い低迷を経て、東京が再び不動産バブルで景気が上向きになったという時期でさえ、なかなか地方にまでその恩恵は届きませんでした。そして届かぬまま、この不況です。

厳しい状況にずっと耐えながら、商店街も、中小企業も、頑張り続けています。もちろん、支え続けることができずに廃業や倒産になっているところもたくさんあります。そんな姿がこの数字の陰にあるのだと思うと、たまらない気持がします。地方の金融機関の融資担当者も同じような気持ちなのでしょう。ぜひ頑張ってこの不況を乗り越えてほしいと思います。

P3170823 ビジネスホテルの部屋からの景色です。もうここには10年ほど定期的に訪れていますが、駅の近くの商店街は静かになり、駐車場が増えてしまいました。

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