ベトナムツアー報告② ベトナム会計事情の視察
今回のツアーの目的は、ベトナム会計事情の視察。
10月12日(土)の午後にホーチミンに到着して、その日はツアーグループ全体の懇親会、翌日は日曜日なのでお休み、そして14日(月)は朝から視察研修というスケジュールでした。
大手監査法人と中堅監査法人のホーチミンオフィスを訪問し、そこでベトナムの会計制度と税務についての講義を受けました。
その後、ベトナム会計士協会を訪問し、業界の現状と今後の展望について、会計士協会会長のお話を伺いました。
日本からの進出企業が増加しているので、ベトナムは景気がいいのかと思いきや、今は、景気が非常に悪いそうで、建設中のビルの工事がストップしている現場も多くありました。
ただ、国民の平均年齢が28歳と若く、確かに街中は若い人で活気にあふれ、今後は生産拠点だけでなく、販売拠点としても有望な候補地であることを実感できました。
外国企業が進出するには政府とのコネクションが重要であり、投資許可書(ライセンス)を取得するためには、現地の実績のある会社に相談、依頼することが近道だそうです。
(一般的に製造業はとりやすく、商社は難しいそうですが…)
また、外国企業は1%でも外資が入って入れば監査を受けなければならず、会社にはチーフアカウント(会計責任者)を採用しなければなりません。そのため、会計士の需要は年々増加傾向にありますが、会計士試験は現在、ベトナム語でしか受験できず、それがネックになっているようです。近い将来、英語で受験できるようになるかもしれません。
税務で最も注意しなければならないのが、移転価格税制ですが、政府の税収がひっ迫しているため、税務署の動向は厳格化の方向にあるそうです。さらに個人所得税についても税務調査が活発になっており、日本企業は比較的従順な企業が多いからか、標的にされやすいとの話もありました。そもそも税法の規定が曖昧であることと、すべてベトナム語での対応になることから、調査の連絡が来た時点で地元の(日本系)大手会計事務所にすぐ相談したほうがいいそうです。
2013年1月現在では通貨が85円=1米ドル=20,000ドン。
500,000ドン、10,000ドン札などの紙幣を数枚持つと、ものすごくお金持ちになったような気分…?値札に1,000,000ドンなどとあると、その桁の多さに一瞬、いくらなのだろうとわからなくなってしまいますが、旅が終わるころには、1000で割って5を掛けたくらい、という大雑把な計算をするようになりました。
会社勤めの人は月給が1万円程度、高給の人でも5万円程度。
定期収入のあるサラリーマンは全体の中では少なく、多くは自営で物を売ったりして生計を立てています。
今は貧富の差が大きいですが、ともかく成長目覚ましい国であることは確かです。
これから10年、20年、この国がどのような変化を遂げていくのか、興味深く、注目し続けていきたいと思いました。
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