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2009年6月10日 (水)

嵐と花

生き物が日々成長していくように、街も日々、変化しています。

久しぶりに訪れた街で、久しぶりに歩いた通りで、「変わったなぁ~」と驚くことがあります。

新しい店、新しいビル、新しい看板…以前、訪れたときは、ここには何があっただろう、と前のことを思い出せなくても、変化したということ自体には気づきます。

長年変わらない味を守る老舗があります。

でも、変わらず存在し続ける老舗は、実は味を少しずつ変えていると聞いたことがあります。

少しずつ変えているからこそ、老舗の味として長く愛されるのだと。

景気が悪くなると、大きく店も入れ替わり、街の景色が変わります。

景気が安定しているときには、どうにかしがみついて現状維持できたところでも、

景気の悪化に耐え切れなくなって撤退せざるを得なくなり、代わりに、その時代に勢いのある店が参入してくるのです。

桜の花は、咲き始めのときはしっかり枝についていて、花開く勢いに満ちています。

その段階であれば、嵐に遭っても花は散ることはありません。

ところが、散りかけた頃の花は、嵐が来ると、たちまち散ってしまいます。

不況という嵐の中では、やっと現状維持しているだけの店は撤退を余儀なくされてしまうのでしょう。

嵐によって弱い者たちが一掃されて、目に見えて街が変わったと感じるのです。

生きることは、時間の中を進む旅のようです。時間は変化です。

変わっていくことが当たり前のことで、変わらないものはなく。

その変わることに疲れを感じるときは、たぶん自分が弱まっているときなのでしょう。

嵐に遭っても風に飛ばされない強さを持つ者だけが

嵐を知り、それに耐えうる目に見えない努力とその蓄積を持つ者だけが

一見、何の変化もなくそこに在り続ける存在になれる

いつしか街の景色の一部となって存在し続けて

昔ながらの懐かしい味だと、人々を懐かしませることのできる老舗のような存在に、

とてつもなく大きな底力を見た気がします。

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コメント

嵐の日にか弱い子供を守るように、そして嵐から苗木を守るように規制という名の支えも必要な時もあると思います。
大きな資本だけが生き残れるような世の中になると味気ない世の中に。どこの街へ行っても同じような店が並び、同じような格好をしている人々がいる。
それは先進諸国どこにでも見られる光景かと。
日本のよさは地域によって文化が異なり、その地の特色がある。でも近年その特色も消えつつありちょっぴり悲しい世の中になりつつある気がします。
っと語ると長くなるのでこの辺で。

投稿: Shiro | 2009年6月11日 (木) 12時18分

Shiroさん、そうですね。
純粋な経済競争だけでは、成熟した街を作ることはできないと、私も思います。
その地の特色や文化を国民の財産として守るという視点で、街づくりをしていけたら、もっと一人一人が心豊かな生活を楽しめそうな気がします。

投稿: ami | 2009年6月11日 (木) 13時45分

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