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2009年3月 6日 (金)

惜福と自分らしさ

易経の話の中には、“陽”が強まって一人勝ちを続けると必ず急激に失墜する、ということのたとえ話があります。

まさに、つい半年前までは過去最高益だったのに、この世界的な不況で急激に業績が悪化した企業のことをいっているかのようです。

でも、この話は既に5千年以上も昔に書かれた中国の古典、『易経』に書かれていることなのです。

とにかく一番になろうと、煽り立てて、どんどん上を目指した熾烈な競争。

絶対的な勝利を取らんがために凌ぎを削ります。

ところが、そんなシェア争いをすると歪みが生じてしまうのです。

なぜならば、“一番になろうとしてシェアを争うこと”は、志ではないからです。

(志をもって努力した結果、一番になったことと、一番になることを目的にして一番になったことでは、まったく違います。)

易経では、ほどほどの勝利を勧めています。

完璧な域に達したものは、やがて傾くことが原則だからです。

特に、急激に上昇したものは、急激に失墜するものだといいます。

そこで、緩やかに長く、良い状態を保つためのコツを教えています。

幸田露伴は、幸運に恵まれる人の多くには、『惜福の工夫』があると言いました。

自分に訪れた幸福をすべて自分だけで享受せず、少し残しておくことを、“惜福”といいます。

少し残した福は、将来なり、天に預けてしまうという心がけが、幸運を引き寄せるものだそうです。

『惜福の工夫』をせずに、なぜ絶対的な勝利をめざして進んでしまうのでしょう?(先の企業の話を思い出してみてください)

その理由のひとつとして、誰かと比べてしまうことがあるようです。

比べることによって自分の志とはかけ離れ、いつしか自分らしくないことを課するようになってしまうのです。

松は竹にはなれず、竹は松にはなれません。松が竹を、竹が松をめざすことは志ではないのです。松は松として、竹は竹として、生きる中に志があるはずです。

つまり、客観的に自分を見ること、自分なりの時間の距離(感覚)を知ること、その時にぴったり合ったことをすること、それが何より大事なのです。

私らしいこと。私にとって大切なこと。

今、私が大切にすべきことって…なんだろう?

判断しなければならないことにぶつかるたびに、じっくり自分と向かい合い、志を確かめながら、しっかり進まなければならないと、思います。

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コメント

『惜福』良いコトバですね~!
その考え方も勉強になりました♪

投稿: とんすけ | 2009年3月 7日 (土) 14時03分

とんすけさん、メッセージありがとうございます。
ほんと、いい言葉ですよね。
惜福の工夫、心がけたいと思います。

投稿: ami | 2009年3月 7日 (土) 20時34分

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